企画展『西田幾多郎と短歌』 |
会期:10月3日(火)~2024年3月24日(日)
哲学者・西田幾多郎は、生涯で約二百首の短歌を詠んでいます。次々と起こる家庭内の苦難に直面しながら、幾多郎は自らの胸中を表す手段として短歌を用いました。それらの中からは、長男謙の病死や、妻と娘が次々に病んでいく家庭内の様子など、当時の幾多郎をとりまく状況が生々しいほどにうかがえます。また、万葉集に親しんでいた幾多郎は、島木赤彦や斎藤茂吉などアララギ派の歌人たちと交流がありました。新収蔵した資料の中から、彼等が幾多郎へ宛てた書簡を初公開します。また、幾多郎没後に筺底から発見された直筆ノート「自撰詩歌集」を初公開し、あわせて幾多郎直筆の書で自作の短歌を紹介します。哲学者の歌の世界をご覧ください。
■展示解説
学芸員が当展ならびに西田幾多郎旧宅床の間の解説を行います(30分程度)。
日時
①10月15日(日)②2024年3月3日(日)13:30~/2F展示室(企画展コーナー)
※申込不要、要観覧料
お気軽にご参加ください。
企画展『善の研究』ができるまで |
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2022年4月、長年日本哲学の研究者の間で「幻の本」と呼ばれていた『西田氏実在論及倫理学』の所在が、哲学館の調査により金沢大学付属図書館の蔵書で確認されました。この資料は、旧制第四高等学校(金沢大学の前身校の一つ)で幾多郎の講義を受講した学生が試験のために印刷した講義草稿『実在論』と『倫理学』を合本して印刷したもので、その後出版される『善の研究』の「第二編 実在」、「第三編 善」のもととなる資料です。 【企画展関連イベント】要申込・1ヶ月前から受付開始 |