年末年始の休館のお知らせ(石川県西田幾多郎記念哲学館
2023年12月11日
令和5年12月21日(木)、哲学館でクリスマスコンサートが開催されます。
2023年12月11日
コンサート概要
ーケストラアンサンブル金沢のメンバーによる恒例のコンサートで、今年は弦楽四重奏の醍醐味
を十分に堪能できるプログラムとなっております。
チケットは下記の販売窓口にてお買い求めいただけますので、年末の忙しい折ではありますが、ご
家族・ご友人等お誘いあわせの上、ぜひご来場下さい。
日時・会場
和5年12月21日(木曜日)
西田幾多郎記念哲学館 哲学ホール 開演 19時~(開場 18時半)
チケットの販売
かほく市スポーツ文化課、哲学館、中央図書館、高松公民館、石川県立音楽堂
※販売開始日は11月21日(火)です
※各施設、営業日のみ販売可となります
料金
前売券1,000円
整理券(中学生以下無料)
※当日券はありません
※未就学の入場はご遠慮ください。
盛永審一郎『安楽死を考えるために 思いやりモデルとリベラルモデルの各国比較』丸善出版、2023年11月、2860円
安楽死法をもつ国が増え〔オランダ(2002)、ベルギー(2002)、ルクセンブルク(2009)、コロンビア(2015)、カナダ(2016)、ニュージーランド(2021)スペイン(2021)等〕、また自死支援を法律で許容する国も増え〔スイス(1942)、アメリカのオレゴン州(1997)などの各州、オーストラリアのビクトリア州 (2019)および各州、ドイツ(2020)、オーストリア(2022)等〕る中、本書では、これらの国の安楽死法の内容を分析することを通じて、安楽死法を基礎づけている「人間の権利」、さらにはその権利の根底にある道徳原則を抽出し世界の「安楽死」の法・原理の鳥瞰図を描き出すことによって、我が国の安楽死法議論へのたいへん有益な情報を提供する。
第1章 オランダの安楽死と法
第2章 オランダ安楽死法と倫理
第3章 安楽死法アトラス――思いやりモデルとリベラルモデル
第4章 子どもの安楽死——非自発的安楽死
資料1 世界の終末期医療の最新データ
資料2 世界の安楽死法の比較表
西田幾多郎記念哲学館2023年度企画展図録『西田幾多郎と短歌』が発行されました。
2023年11月20日
企画展『『西田幾多郎と短歌』図録
執筆:石川県西田幾多郎記念哲学館
浅見洋
高谷掌子
藤本夏実
山名田沙智子
発行日:2023年11月17日
*哲学館で500円で発売
槻木裕『疾駆する馬上の龍樹 空という理と思考の理』法藏館が刊行されました。
2023年11月17日
槻木裕『疾駆する馬上の龍樹 空という理と思考の理』法藏館、2023年10月
「空思想」を言語行為論や記述理論などの分析哲学の成果を縦横に織り込んで考察。従来の弁証法的解釈を斥け、思考の理である論理を尊重したゆえに馬上の龍樹は電撃的に疾駆(迅速に論理的に思考を進めた)しえたことを解明。著者のこれまでの研究の集大成となる書。
岡村康夫『瞬間・脱落・歓喜 ニーチェと永劫回帰の思想』知泉書館が刊行されました。
2023年11月17日
岡村康夫『瞬間・脱落・歓喜 ニーチェと永劫回帰の思想』知泉書館、2023.10
目次 : 序 到来する狂気/ 第1章 永劫回帰の思想の到来/ 第2章 もう一歩先へ!―七つの序言/ 第3章 それにもかかわらず―『この人を見よ』/ 第4章 偶像の黄昏―『偶像の黄昏』/ 第5章 キリスト教への呪詛―『反キリスト者』/ 第6章 ニーチェとヴァーグナー
フリードリヒ・ニーチェ(1844‐1900)の生涯と彼の思想展開の極致は1888年にある。この年、彼の最終的境位となる5冊の著作が書き上げられ、執筆生活はこれで終わる。著作のうち『この人を見よ』では晩年の根本境涯を開く「出来事」である「永劫回帰の思想」が語られる。その「出来事」は彼固有のものであると同時に西洋形而上学、西洋文化の固有性として理解できる。晩年の思想展開は新たな境涯の開けとなり、1881年の「永劫回帰の思想」の到来が決定的となった。この年から1888年に至る彼の極めて豊かな思索活動は「力への意志」や「遠近法」を中心に新たな「始まり」の訪れとなる。その「始まり」はニヒリズムの徹底としての突発的非連続的「始まり」であり、形而上学的世界理解を逆転的飛躍的に「もう一歩先へ」踏み出すものであった。形而上学的理解の枠組みであるイデアと現象、実在と仮象、物自体と現象あるいは彼岸と此岸などの枠組みそのものが突破される。永遠に回帰する「瞬間」とは我々自身が真摯な自己対峙を通して決すべき「瞬間」である。「脱落」とは「神は死んだ」後の「霊感」や「啓示」の経験を言う。「瞬間」と「脱落」は否定的体験ではなく、逆転的飛躍的体験であり、喜びに溢れる感謝の言葉となり、語り、歌い、さらには笑い、踊って伝えようとした「歓喜」であった。ドイツ神秘思想やシェリングの研究者である著者が、学生時代から抱いてきたニーチェの実像に挑む意欲作である。
記事内容は下記からご覧ください。
https://mainichi.jp/articles/20231101/k00/00m/040/298000c
二〇二二年十月末、西田幾多郎の令孫上田薫氏の長男潤氏から石川県西田幾多郎記念哲学館に木箱と段ボール箱等で二十数を上回る大量の西田関係資料が寄贈された。本新資料「西田幽子」はその中に含まれていた。本資料はB四サイズの用紙に墨で書かれており、西田幾多郎が書いた箇所が十頁、藤岡作太郎が書いた箇所が六頁、白紙が六頁で、計二十二頁に表紙、裏表紙を付けられ、上部が紐で綴じられている。最初のページには少し大きめの文字で「西田幽子」と書かれており、それに続く西田の文書は全体で二九六九字、作太郎の文章は一九〇九字で、双方ともまるで原稿用紙のマス目を埋めたかのように整然と記されている
一九〇七(明治四十)年一月十一日付の西田の日記には「十時半頃 幽子瞑す」、同月十五日には「今日は幽子の記事を書いた」とある。本資料の西田幾多郎による記述箇所はこの時に書かれたものと推測される。
2023年度西田幾多郎哲学講座第5回
テーマ:西田を語るのか、西田に成るのか -ことばに写すのか、そのものを生きるのか-
【講座内容紹介】
「無」という言葉は無を表現できていない。では、その主張が言葉に成し得ない真実ならば、その無は何を指示しているのか。このように言葉へ言及することと言葉を使用することへこだわりにこだわる極端な考え方を経て、考えない哲学に至る。それは西田流の矛盾を紙一重で避ける二重に反転する生き方でもある。
講師:金沢学院大学准教授:中村直行
日時:11 月 11 日[土]午後 1 時 30 分
場所:石川県西田幾多郎記念哲学館
〒 929―1126 石川県かほく市内日角井 1
TEL(076)283―6600 FAX(076)283―6320
E-mail:nishida-museum@city.kahoku.lg.jp
受講料 1 回 :500 円、年間 :2,000 円
会 場 石川県西田幾多郎記念哲学館 哲学ホール
申込方法 〔各回受講〕申し込み不要です。直接会場へお越しください。
〔年間受講〕申し込みは随時受け付けております。