日本エンドオブライフケア学会 第6回学術集会
ありがとうといえるエンドオブライフケア~すべて統合したポジティブケア~
オンデマンド配信期間:2023年10月2日(月)~10月31日(火)
【オンディマンド見どこ】】
https://klar.co.jp/eolcconf2023/15_o-detail.php
第7回日本エンドオブライフケア学会学術集会は金沢市で2024年10月13日(日)、14日(祝)開催されます。フライヤー第1弾
NHK宗教の時間2024年度後期テキスト
竹村牧男著『
近代仏教哲学の巨人・鈴木大拙。いまなお多くの人が魅了される、鈴木大拙のことばと思想に触れ、人生のよすがとなるべきものを見出していくための入門講座。下巻ではその思想への分け入り方を解りやすく示す。
誓願と修行を意味する仏教用語「願行(がんぎょう)」。日米で、世界で、生涯を願行に捧げた鈴木大拙の思想に迫る講座。大拙の哲学と人生には、求道の友というべき哲学者・西田幾多郎の存在が常にあった。下巻は、西田との交流にも触れながら、大拙思想に憧れる読者・聴取者への灯となる一冊。
有名な「日本的霊性」につながる大拙の浄土教理解、2大拙の日本禅宗史へのまなざし、3生涯参禅を続けた大拙の禅思想の多角的な解説、➃東洋と西洋の精神文化の捉え方、5華厳思想による敗戦後の日本再興への思い――について、順を追って辿る。
第7回 日本的霊性について――絶対無条件の大悲に包まれて
第8回 日本禅宗史への視点――盤珪禅への敬慕
第9回 大拙の禅思想 I――「即非の論理」と「超個の個」
第10回 大拙の禅思想 II――ただはたらいてやまない境涯
第11回 東洋と西洋――二元分裂以後と以前
第12回 日本の復興を願って――華厳思想に基づく民主的社会の提言
おわりに
「大震災の後に
今度の大震災に逢いて、我々日本人は反省せねばならぬ多くのものを得たと思う。一には誠実ということが足らなかった。煉瓦の建物であっても、少しも手を抜かないで、誠実に手固く出来ていたものは損害が少なかったそうである。二には有機的統一という考えに乏しかったということである。一方に堅固な建築をしても、すぐその隣に潰れて火の出るようなものがあれば、何の役にも立たない。水道があっても、それがすぐ破壊されてしまうようでは、何の頼りにもならない。三に最も大なる欠点は、深く考えて大なる計画を立てるということがなかった。何事もその日ぐらしである。我国は元来地震国であり、特にこれまでの歴史に徴して、東京は何十年目かに大地震の起る恐が十分ある。それに関らず、かかる恐るべき天変地異に対しても何らの深い考慮がなかった。我国では、毎年々々水が出て、水が出れば汽車が不通となるのが例である。それでも人はこれでならぬというものもない。何でも喉元過ぐれば熱さを忘れるのである。
物質的文明の方ばかりではない。精神的文化の方においてもその通りである。すべてのものを捨て十年二十年、全力を尽して一つの研究に没頭するというような人が少い。のみならず、外国の書物を翻訳したり、紹介したりするにしても、一夜漬のものが多い。そのため夫人の流行を逐うが如く、如何なる思想も深く浸み込むことがない。また偶(たまたま)一つの学問が手に入った人であっても、その隣りに何があるかも知らない。しかのみならず、自分の学問が如何なる基盤の上に立っているかも知らない。何事も目前の応用ということが主となっている。深く大きく根底から考え貫くということが乏しい。
それから私はかかる機会において、人心がもう少し自然というものを好愛するようになったらと思う。自然と文化とは相反するものでない、自然は文化の根である。深い大きな自然を離れた人為的文化は頽廃に終るの外はない。大きな一枚の大理石から彫(きざ)み出されたような文化であってほしい。我々はいつも眼の前にちらつく人為的文化にのみ憧れる必要はない、深く己の奥底に還ってそこから生きて出ればよい。
2023年度西田幾多郎哲学講座第4回
務台理作と三木清―田舎者の面目
講師:宮島光志(富山大学教授)
開催日時:2023年9月2日(土)午後 1 時 30 分
会場:石川県西田幾多郎記念哲学館 哲学ホール
■講座内容紹介
務台理作と三木清は西田哲学の批判的継承に生涯を賭けました。
務台は堅実で地味、三木は果敢で華麗―その人柄と学風は対照的
です。信州人の務台は大地、播州人の三木は収穫―その思索を導
いた心象風景は親和的で、ともに自己の本源を親鸞に見いだしま
した。愛弟子ふたりの苦闘を辿りながら、恩師・西田幾多郎を追
慕したいと思います。
■専門分野 応用倫理学、日独哲学交流史
■主な著書・論文
『新版 薬学生のための医療倫理』(共編、丸善出版)
『三木清研究資料集成』(共編、クレス出版)
受講料 1 回 :500 円
申し込み不要です。直接会場へお越しください。
山内廣隆『愈(いよいよ)つまらぬ様(さま)なり 西田幾多郎から田邊元へ』ナカニシヤ出版、2023年7月29日
定価:5,500円
政治哲学を「つまらぬ」とした西田、政治哲学の実践に進んだ田邊。両者の哲学と対立に、政治と哲学の関係、日本哲学の本質を見る。
『西田哲学会年報』第20号〈令和5年7月〉が刊行されました。
2023年7月19日
〈講演録〉
山際壽一「今西錦司の思想に西田哲学を見る」 1
西田の「場所的論理とエックハルトの「本質的始原論」
―「万有在心論(Panentheismus)の視点から 20
〈シンポジウム「経験の〈場〉-「善の研究」からの展開〉
板橋勇仁「経験の場―『善の研究』からから「歴史的身体」の形へ」 81
安倍浩「心身土―おこり・いきおい・いきあわせ―」 98
Mika Imono; Body Tequnique and “Pure Experience”:
Nishida Kitaro’s An Inquiry into the God 125
他、研究論文、書評等
北陸宗教文化第33号、2023年3月31日発行
浅見洋「21世紀における西田哲学研究と哲学館お歩みを辿る」9-26頁2001年以降の西田哲学研究と石川県西田幾多郎記念哲学館の歩みを概説しました。本稿は2022年度の石川県西田幾多郎記念哲学館の西田幾多郎講座第1回の講演内容と2022年8月27日に金沢大学サテライトプラザで開催された北陸宗教文化学会閉会記念講演「今世紀における西田哲学研究の変遷とその現在」を改変したものです。
清水邦彦『お地蔵さんと日本人』法蔵館、2023年7月が刊行されました。
2023年7月3日
清水邦彦『お地蔵さんと日本人』法蔵館、2023年7月、1980円
路傍やお寺など、あちらこちらに祀られているお地蔵さん。日本人にもっとも親しみやすい菩薩だが、なぜ、そこに安置されているのか?いったい何ものなのか?インドから日本、古代から現代までの歴史、文学、民俗などの豊かな事例からわかりやすく考察して、お地蔵さんの奥深い世界を紐解き、日本人の信仰を明らかにする。
- 書名:近現代における宗教の変容を指すのに用いられてきた「世俗化」という概念について、長い間激しく交わされてきた議論の歴史を振り返る
- 著者:諸岡了介
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MINERVA 社会学叢書
世俗化論の生成 – 宗教という問いのゆくえ価格 ¥4,950(本体¥4,500)
- ミネルヴァ書房(2023/07/24発売)